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決算はいい。売上も利益も伸びている。なのに株価が動かない。
そういう銘柄を、この夏に何度も見た。自分の選び方が悪いのかと思って、決算短信を読み直したり、業績の伸び率を計算し直したりした。でも答えは出なかった。
見ている場所が違ったんだと思う。
そこで自分の立ち位置を確かめ直して、気づいたことがあります。僕は、株の王道を通らないまま投資を始めていた。
「安く買って高く売る」。株と聞いて誰もが思い浮かべるのがこれで、要するに逆張りです。ところが僕がやってきた「新高値ブレイク投資法」は、その真逆。高値を更新した株を、さらに高いところで買う。順張りです。
つまり僕は、王道をすっ飛ばして、いきなり応用から入っていた。
なので、半年だけ王道に戻ることにしました。手法を乗り換えたわけじゃありません。一度ちゃんと逆張りを勉強して、自分にどっちが合っているのかを確かめたくなったというだけの話です。
銘柄が読めなくなった夏
きっかけは、AI半導体まわりの調整局面だった。
ずっと強かったセクターが、ある時期からきれいに崩れた。個別の会社に悪いニュースが出たわけじゃない。むしろ業績は良かった。それでも下がる。逆に、決算をまたいで数字が良かった銘柄が、翌日ほとんど反応しないこともあった。
これ、なんでだろう、と朝の電車でずっと考えていた。
自分の銘柄選定が下手なのか。エントリーのタイミングが遅いのか。過去に決済した84トレードを集計し直したこともある(その話は決済84トレードの全成績に書きました)。でも数字をいくらいじっても、「今、目の前で起きていること」の説明にはならなかった。
正直、手が止まった。
業績を見ていたのに、動かしていたのはマクロだった
しばらくして、見る場所を変えてみた。個別の会社ではなく、その外側。
- 為替(円高か円安か)
- 米国の半導体指数
- 恐怖指数
- 先物の水準
- 関税など、政策まわりのニュース
こっちを並べて眺めたら、腑に落ちてしまった。個社の業績より、マクロの状況のほうが株価を支配している時期がある。 少なくともこの夏はそうだった。
考えてみれば当たり前かもしれない。決算の数字は3ヶ月に1回しか更新されないけど、為替と指数と地政学は毎日動く。しかもそれを見ている投資家全員の心理が、そのまま板と出来高に出る。
順番はたぶんこうです。
マクロの状況が変わる → 市場参加者の心理が動く → その結果がチャートに出る。
僕はずっと、チャートの手前にある「会社の実力」を読もうとしていた。でもチャートに出ているのは、実力そのものじゃなくて、実力に対するみんなの気分のほうだった。
ここが分かった時、ちょっとすっきりした。負けている理由が「自分の分析が浅い」ではなく「見る階層がひとつズレていた」なら、直しようがあるので。
王道に戻る、と決めた
そのタイミングで、ある逆張り手法の本を読んだ。値がさの大型株に絞って、急落したところを拾うやり方。まさに「安く買って高く売る」の王道です。
面白かったのは、その本が朝いちばんに見るものを4つに固定していたことです。米国株指数、半導体指数、日経平均先物、ドル円。個別企業の分析より先に、マクロの4点をチェックする。僕が「これじゃないか」と思い始めていた場所と、まるごと重なっていた。
だから試す価値があると思った。
念のため並べておくと、僕がやってきた新高値ブレイクと、王道の逆張りは設計思想が正反対です。
| 逆張り(王道) | 新高値ブレイク(応用) | |
|---|---|---|
| 買う場所 | 急落して、反発しはじめたところ | 高値を更新した瞬間 |
| 対象 | 値がさの大型株 | 中小型株 |
| 勝ち方 | 勝率は高く、小さく確実に取る | 勝率は低く、勝ちを大きく伸ばす |
損小利大と、薄利多売。真逆です。だから混ぜたら両方壊れる。同じ口座で同時にやると、どっちのルールで持っている玉なのか自分でも分からなくなる。だから片方を休むという判断にしました。
ちなみに、この手法のルールは自分でも検証してみたくて、AIエージェントに判定させる仕組みを組みました。毎朝、監視リストの大型株に対して「急落したか」「移動平均線からどれだけ離れたか」といった条件を機械的にチェックさせている。人力だと、まず続かない。
逆張りで1銘柄、ヘッジで1銘柄
実際に手も動かしました。買ったのは2つで、目的が全然違います。
①逆張りのテストとして、大型株を1銘柄
シグナルが出て、そこから反発したのを確認してから200株。ルールどおりに入れたかどうかを見たかったので、金額よりも「手順を守れたか」のほうが今回の関心事です。
逆張りで一番怖いのは、落ちている最中に手を出すことだと思っています。安くなったから買う、をやると底なしに付き合うことになるので。だから「反発を確認してから」を自分に課しました。
そのぶん、損切りは必須です。下がっている株を買う手法なので、間違えたときはそのまま下がり続ける。 意志の力で切れる気がしないので、僕は買ったその日に逆指値を入れます。このあたりの考え方は損切りを逆指値で「仕組み」にする方法に書きました。逆指値が現物で使えるか、有効期限をどこまで伸ばせるかは口座で差が出るところで、僕はその観点で選んでいます(松井証券の口座開設はこちら(公式サイト)/PR)。
ただ、逆指値を置けば安心かというと、そうでもない。窓を開けて飛ばれたら想定より深い値段で約定します。それは逆指値が窓で飛ばされたときの実測に書いたとおりで、今回の逆張りでも同じことは起きると思っています。
②住宅ローンのヘッジとして、銀行株を1つ
もうひとつは、投資手法とは別の話です。
日銀の利上げが意識されていて、長期金利も上がってきている。僕は家を建てているので、金利が上がると自分の毎月の返済がそのまま重くなる。これは相場の話じゃなくて、家計の話です。
金利が上がると困る側にいるなら、金利が上がると恩恵を受ける側も少し持っておけばいいんじゃないか。そう考えて、調整が入ったところで銀行株を100株だけ買いました。NISA口座で、長く持つつもりです。
これは値上がりを狙った売買ではないので、上の逆張りテストとは別枠で管理しています。同じ口座に3つの目的の玉が混ざるのは避けたい。
念のため書いておくと、これは「金利が上がりそうだから銀行株を買うといい」という話ではありません。僕が自分の家計のリスクに対して、自分の頭でこう考えた、という記録です。同じことが誰にでも当てはまるとは思っていません。
半年後、何をもって「合っている」と判断するか
期間は半年と決めました。判定の基準も先に決めています。
ここが今回いちばん大事にしているところで、損益では判断しません。
半年の損益なんて、地合いの運でいくらでも変わる。上昇相場なら下手でも勝つし、下落相場なら上手くても負ける。それで「自分に合っている」と判断したら、次の相場で同じことができない。
だから見るのはこの3つです。
- 落ちている最中に手を出さなかったか(反発を確認してから入れた回数の割合)
- 決めた場所で利確できたか(もっと伸びる気がする、で引っ張らなかったか)
- 損切りを先送りしなかったか(ここだけは100%を目標にしています)
そして、たぶん一番の論点はこれです。日中は仕事をしていて、相場を見られない。 逆張りは本来「場中に急落した瞬間」を拾う手法なので、兼業の生活とそもそも噛み合わない可能性がある。
もし「見られないからエントリーできない」が積み上がったら、それは手法の良し悪しではなく僕の生活に合っていないという結論になります。それはそれで、はっきりさせる価値のある答えだと思っています。
今のところ、まだ何も分かっていない
書いておくと、この記事の時点で結果はゼロです。始めたばかりなので。
半年後に「やっぱり応用のほうが合っていました」と書いて、新高値ブレイクに戻る可能性は普通にあると思っています。むしろその可能性のほうが高いかもしれない。それでも、王道を一度も通らずに「自分には合わない」と言うのは違う気がした。やってみないと適性なんて分からないので。
手法を探し続けて何も検証しないのが、たぶん一番もったいない。決めた期間だけ真剣にやって、記録して、どっちが自分に合うか答えを出す。それだけの話にしました。
数字が出たら、勝っても負けても同じフォーマットで公開します。
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この検証の中身は、note にまとめていきます
逆張りの判定ルールをAIエージェントにどう実装したか、毎朝どんな出力を見て、実際にどのトレードで何を間違えたか——手順と全データはnoteで記録していく予定です。ブログでは「考え方」まで、noteでは「実物」まで。
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本記事は筆者個人の投資手法の記録であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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